第16回『オオキンケイギクの一斉除去活動』

30.5.1

校 長  坪 井 基 紀


 5月に入り、爽やかな風を感じるとともに、本校前の街路樹の新緑もまぶしくなってきました。たいへん良い季節です。しかし、このころからオオキンケイギクが花を咲かせます。オオキンケイギクは、北アメリカ原産の特定外来生物で、生命力が強く、在来種を駆逐してしまいます。
 本校では、科学部を中心にいち早くオオキンケイギクの除去に向けた活動に取り組んできました。このたび、その地道な活動が認められ、昨年11月27日に開催された「第52回全国野生生物保護実績発表大会」で環境省自然環境局長賞を受賞することができ、年度末の3月29日大村知事への表敬訪問を行いました。知事さんからは「素晴らしい活動である。今後も大いに研究を積み重ねて環境問題に取り組んでいただきたい」という励ましの言葉を頂戴いたしました。
 本校がこの活動に取り組んだのは、平成23年、科学部顧問が外来種に問題意識をもち、それを科学部の活動に位置づけたことがきっかけでした。その後、校内の文化祭や碧南市の環境大会で研究成果及び活動発表を行い、平成27年からは地域の環境団体の方々や本校の他の部活動とも連携し、矢作川河川敷で一斉除去活動を行いました。私も赴任した年から3年間参加し、オオキンケイギクについての知識や駆除の大切さを学びました。
 オオキンケイギクは初夏(5月から7月)に黄色い花を咲かせ、見た目はとてもきれいで、家庭の庭先で咲いていても何の違和感ももちません。本校生徒は、一斉除去活動を行う一方で、碧南市環境課の職員と一緒になって1軒1軒戸別訪問を行い、外来種の駆除を呼びかけてまいりました。今回、結果として、こうした継続的な活動に対して賞をいただけたことは、生徒にとって大きな励みとなり、喜ばしく思います。
 今年も5月20日に一斉除去活動を、地域の方々とともに碧南市と西尾市で開催します。皆さんも是非参加してみてください。