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碧海の豊かな風土で可能性を育てる

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 校長コラム PRINCIPAL'S COLUMN   


        第6回 「仲間とともに歩む」          

2.2.1

                          校 長  伊 豫 田 祥 子

  2019年度の碧高ニュースも第5号、最終号となりました。3年生の皆さん、一年間ご愛読くださり、ありがとうございました。2年生の皆さん、ようこそ碧高ニュースへ。これからよろしくお願いします。
 
新しい年を迎え、2月4日は立春、春がスタートする時です。子供の頃、正月花を活けるのに母はどうして枯れ枝なんかを入れるのだろうと不思議に思ったことがあります。ところが、千両の実がこぼれ、アイリスがすっかりくたびれた頃になって、急に蕾が膨らみ、あっという間に可愛らしい花が咲いたのです。もの知らぬ目には枯れ枝と見えた中に実は確かに命の芽を宿していた。子供心には大発見でした。そして、切り花ながら、一つ花器の中で命終えるものと盛りを迎えたものが同居することに二つの思いを抱きました。一つは、一緒に盛りを迎えたらどんなに豪華になっただろうに遅れて咲く梅の残念なこと、梅の開花を待たずにしおれていく花々のはかないこと。二つ目は自分の家族のこと。私が生まれた時、我が家は六人家族でした。叔父が独立し、祖父が亡くなり、4人家族になっていました。祖父が亡くなったことを除けば、―それも平均寿命ではありましたから―1960年代の幸せを絵にかいたような家族なのですが、思いが重なって、正月花を片付けるのが惜しく思われたことを今も覚えています。
 
閑話休題、3年生の方々は中学校生活の総決算をする時期ですね。ゆとりをもって一つ一つの思い出を整理している人もいるでしょう。思い出どころではない、今が必死と焦っている人もいるかもしれません。どの人にも間もなく春が来ます。今しばらく困難に耐えて美しい花を咲かせてください。2年生の皆さんは3年生を送り出してのちは最高学年となります。4月には新入生を迎え、あらゆる面でリーダーシップを要求されることになるでしょう。そして、1年後には人生の新たなステージに向かって挑戦者となるのですね。今年の春を大いに味わいつつ、太陽と大地の恵みを十分に吸収して自らを大きく育てましょう。皆さんの健康と活躍を期待しています。