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碧海の豊かな風土で可能性を育てる

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 校長コラム PRINCIPAL'S COLUMN   


        第6回 「仲間とともに歩む」          

1.12.1

                          校 長  伊 豫 田 祥 子

  月日の経つのは早いもので、もう師走を迎え、気の早い人は来年を占ったりしているようですね。

 皆さんにとって2019年はどんな年でしたか。日本では、「止まない雨はない」という言葉を疑ってしまう状況がありました。文字どおりの大水も、悲しくてやりきれないこともありました。私は、恥ずかしながら、体の痛みを言い訳に勉強や仕事のペースを落としてしまったので課題山積、冬になってピンチを迎えています。

 「ピンチはチャンスだ」と勇ましい声も聞きますが、私の考えでは「ピンチはピンチだ」。何とか頑張ってやり遂げるか、妥協点をうんと下げて凌ぐかどちらかです。どちらも生き延びるためには有効だと思います。しかし、ピンチに立って初めて自覚することもあるとは思いませんか?自分の在り方、自分の方法、譲れないと思い込んでいたもの、それらをすべて見直した先にある聡く賢い生き方。あるいは、勇気。自分をステップアップさせるきっかけにできれば、「ピンチはチャンスだ」と断言してもよいと思います。

 昨年の秋、ある会で元プロ野球選手の山本昌さんの講演を聞きました。その中で、「チャンスを生かせるだけの下地を作っておくことが大切だ」ということを言われました。中学校でも高等学校でも抜群というほどではなかったそうですが、友人や先輩と約束し、毎日何キロ走る、何球投げる、と決めて必ず実行したそうです。中学校時代にはエースではなかったけれど、大事な試合でエースに故障が起き、登板のチャンスが巡ってきた。毎日投球練習をしていたのでうまくできた。それが認められて強豪校進学につながった。高校ではもっと走った。その地道な努力が強い体を作り、優れた技術の基礎となったと言われました。

 チャンスはそこらへんに転がっています。人生の歩みの中でぶつからないことはないと思います。その時構えがなければ、遭遇したチャンスにかえって押しつぶされてしまうかもしれません。日頃の努力がなければ、偶然めぐってくるチャンスを生かすことはできないでしょう。

 あなたの「日頃の努力」は具体的に何をすることですか?