1.7.1
校 長 伊 豫 田 祥 子
今夏も暑くなるのでしょうか。5月末の真夏日は記録更新と騒がれましたが、体調を崩すことはありませんでしたか。競技会の記録更新は朗報ですが、異常気象は平穏になってくださいと祈るばかりです。極端な寒暑、豪雨・豪雪、渇水・乾燥、暴風、地震などの記録が過去にないと言われますが、人間が知らないだけで、地球の中に残っていると考える人はいて、実は、研究が進んでいます。研究成果が私たちの暮らしにもつながるといいですね。
さて、今回のテーマは「つなぐ仕事」です。例えば電気。雷が発生して大量の電気が放出されても、電力会社が電気をつくっても、使いたいところに使える形で渡されなければ価値がありません。使える形にするのも実際に運ぶのも科学技術によるのですが、誰がいつどれほど使いたいのかということは「情報」です。現代社会はこの情報そのものに価値が生まれています。
消費者が商品を生み出すと言われます。多くの人が求めているものを開発し売り込めば事業が成功します。既にあるものを売る従来の商業に加えて、膨大な情報を収集し分析することによって、消費者と生産者・製造者と研究開発者をつなげ、新しい豊かな生活が始まる、そんな活動が現代のビジネスです。
本校の「総合ビジネス科」は、簿記や会計といった従来の商業教育に加えて、情報処理、情報管理やビジネス実務等の科目を学びます。知識・技能を高めるとともに演習や実習を通してより深い理解へつなげ、ビジネスパーソンの養成をしていきます。
また、商業科の時代から、地元企業の協力を得て共同開発もしています。市場調査と原料、製造工程、パッケージ、ネーミング、販売方法などのすべてについて企業から学びつつ高校生のアイデアと行動力をつぎ込んでいきます。ヒット商品も生まれました。消費者と生産者・製造者をつなぎ、高校生が関わることでより多くの人につながりが生まれているように思います。
碧南高校総合ビジネス科の目指す生徒の将来像は単一ではありません。総合ビジネス科に学ぶ生徒たちが、将来、地域の担い手になることも、国際的な視野を持ったビジネスパーソンとなることも、高い専門性を生かした職業人や起業家となることも想像しています。
皆さんの思い描く道を、皆さんの努力で実現できる学科なのです。